デビュー40周年を迎えた昭和のアイドル”中森明菜” 2022年8月30日、突如、Twitterアカウントを開設した明菜は、メッセージを記した画像を投稿したが、そこにはこんな一文があった。
《デビュー40周年として、何らかの活動をと日々体調と向き合ってきておりましたが、まだ万全な体調とは言えません》
多くの明菜ファンは、体調次第で活動再開する意思を示した彼女のメッセージに期待を抱いた。かつて表舞台への復帰に選んだ『紅白』が、再びその場になるのではないかと囁かれていたが、蓋を開けてみると『紅白』の出場歌手に明菜の名前はなかった。
【16歳の時にデビュー】
デビュー当時のキャッチフレーズは「ちょっとエッチな美新人娘」
このキャッチフレーズのため「明菜さんはエッチなんですか?」と
頻繁に聞かれ好奇の目で見られたため
当時は苦痛だったと本人が語っている
事務所側は「エッチ」というのは卑猥な意味ではなく
少し背伸びした大人の雰囲気を出そうと思って付けたとされている
16歳の時にシングル「スローモーション」でデビューし
2枚目のシングル「少女A」が大ヒットした
その後、「セカンド・ラブ」「禁区」などもヒット
1980年代のアイドルとしては松田聖子と2強を競った
以降も「北ウイング」「飾りじゃないのよ涙は」など
連続してシングルヒットを出し
1985年の「ミ・アモーレ〔Meu amor é・・・〕」と1986年の「DESIRE -情熱-」で
2年連続となる日本レコード大賞を受賞した
弱冠20歳で歌手としてトップクラスの実績を収めていた
【アイドル・中森明菜】
デビュー曲「スローモーション」の後
プロデューサーは中森明菜にどんな楽曲を歌わせるか悩んでいた
イメージが1980年代のヤンキー文化と重なり
「そんな時代の気分を感じさせる楽曲を歌わせてみたい」と思い立つ
2作目の「少女A」はアイドル曲としては異質な曲で
曲を聴いた中森明菜は「やだよ、こんなの」
「なぜこんな歌を私に歌わせるのか理解できない」と拒否し
「歌わない!」と言い張ったが
無理やりレコーディングにこぎつけ
中森明菜が投げやりに憮然として歌い
怒りと虚無感を滲ませた「少女A」は
皮肉にも楽曲の狙い通りの雰囲気を醸し出すこととなった
この曲は思惑通りに大ヒットして中森明菜の代表曲となり
これを足がかりに『ザ・ベストテン』への出演を果たし
新人賞を獲得することにもつながった
以降も「1/2の神話」「禁区」「十戒」など
初期の中森明菜のイメージを決定づける曲を発表
『少女性』を売りにする松田聖子という
圧倒的な存在がいたため
彼女に対する対立概念として
『不良性』として中森明菜の曲が作られている
【女優・中森明菜】
女優としても
1985年1月公開の映画『愛・旅立ち』で近藤真彦と共に主演を務め
歌手活動と並行して本格的に女優としても活動を開始した
1992年には連続テレビドラマ『素顔のままで』に安田成美とW主演
その後も1998年の連続テレビドラマ『冷たい月』で永作博美と共にW主演するなど活動を広げた
『ザ・ベストテン』1988年年間ベストテン9位に「TATTOO」がランクインした際
お祝いで駆けつけた小森和子は
「大人のムードを持ち初主演映画から勘のいい芝居をしている
外国の女優に例えればジョディ・フォスターのような
可愛さと凄さと大人っぽさなどいろいろな面を持っている人である」と称した
『素顔のままで』は、最終回で31.9%の高視聴率を記録
『古畑任三郎』では、初回ゲストの犯人役として出演した
脚本の三谷幸喜が大ファンだったのでオファーしたようだ
【花の82年組】
1982年はアイドルの当たり年で
この時期にデビューしたアイドルたちを総称して
「花の82年組」または「花の57年組」と呼んだ
同時期には
新井薫子、石川秀美、小泉今日子、嶋大輔
シブがき隊、原田知世、早見優、堀ちえみ
松本伊代、三田寛子、薬師丸ひろ子、渡辺徹らがデビューしている
今年でデビュー40周年となるのだが
中森明菜の新事務所「HZ VILLAGE」の全貌は
謎に包まれている
新事務所の取材対応窓口からは
”現在は、中森明菜本人の
体調回復を優先させていただいており
活動予定は今のところございません
ファンクラブの移行に関しましては
予定通り12月中にオフィシャルサイトにて
ご案内させていただく予定です”
とのことだった
今年の紅白出演は限りなく無いだろうが
中森明菜の元気な姿を早く見たいものだ
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