新たなパンデミックへ注意 マールブルグ病 赤道ギニアでウイルス検出

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コロナウイルスが流行してから3年以上の月日が流れている、政府は「5類」相当へのランク変更を考えているが、WHOからは終息宣言は出されていない。そんな中で新たなパンデミックになりえると噂されているウイルスが確認された「マールブルグ病」である。赤道ギニアで感染力の強い致死性のマールブルグウイルスが検出され、世界がその動向に注目している。

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マールブルグ病とは?

赤道ギニア保健当局は

同国で初めての稀ではあるが感染力の強いマールブルグウイルスを検出したことを

2月13日に世界保健機関(WHO)が確認した

感染者に対する発症者の比率はよく分かっていない

潜伏期間は3〜10日程度で

一次感染の潜伏期間は3〜7日(二次感染では〜10日と長くなることも)

エボラ出血熱とよく似た症状である

 

今回、赤道ギニアでは

これまでに少なくとも9人が死亡し、感染が疑われる人は16人に上っている

マールブルグウイルスに感染すると

”発熱””倦怠感””血液の交じった嘔吐””下痢”などの症状がみられ

致死率は最高で88%に上る

ワクチンや承認された抗ウイルス治療薬などはないといわれている

最初のマールブルグ病 発見の経緯

1967年8月西ドイツ(当時)のマールブルグ(Marburg )とフランクフルト

およびユーゴスラビアのベオグラードで

ポリオワクチン製造および実験用として

ウガンダから輸入されたアフリカミドリザルの解剖を行ったり

腎や血液に接触した研究職員

および片づけを行った人など合わせて25 名に突如熱性疾患が発生し7名が死亡した

患者に接触した医療関係者など6名に二次感染が見られたが死者はなかった

この疾患は、最初の発生地にちなみマールブルグ病(Marburg disease)と称されるようになり

ウイルス性出血熱のひとつであり

別名ミドリザル出血熱とも呼ばれる

その後、アフリカのケニア、ジンバブエ、ザイール(現コンゴ民主共和国)などで発生し

いずれも1〜2名で死者も出ているが、

エボラ出血熱のように一度に多数の感染者・死者を出した例はない

マールブルグ病の発生にサルが関与したのは1967年の事例のみで

以後のアフリカでの発生ではサルとの接触は全く知られていない

エボラ出血熱同様に自然界の宿主は不明であり

どのような経路で最初のヒトへ病原体が伝播するかについても謎のままである

過去のマールブルグ病 情報

(1)1975年 ジンバブエ−南アフリカ

2月15日ジンバブエ(当時ローデシア)からヒッチハイクで南アフリカ入りした21歳の白人男性(オーストラリア人)は、12日以来の筋肉痛、嘔吐、発熱等の症状でヨハネスブルグ総合病院を訪れた。直ちに入院したが、18日に出血傾向で死亡した。DICと肝不全を伴っていた。翌日、同行者の女性と患者を介護した看護師が26 日に発症したが、2名は回復した。最初の死亡者の種々の材料から電顕によりウイルス粒子、免疫蛍光法により特異抗体が検出された。この折にヒッチハイクし た道路沿いでヒト、動物、虫等の血液等を集めて検査がなされたが、陽性例(ウイルス分離、抗体)はなかった。また、旅行者は途中サルとの接触はまったくなかった。しかし、一定の距離はあったが、コウモリ、サル、野鳥等からのエアロゾル感染は否定できない状況であったとのことである

(2)1980年 ケニア

1 月8 日ケニア西部の砂糖工場で働いていた56歳のフランス人技師が突如熱性疾患に陥った。頭痛、筋肉痛、倦怠感を主症状とし、3 日目から下痢、嘔吐が始まった。15日にナイロビの病院に移送されたが、吐血を繰り返していた。黄疸が強く大量下血で虚脱状態にあり、到着後6 時間で死亡した。治療に当たった医師は9日後の24日に発症し、高熱、頭痛、背部痛、咽頭痛、下痢がみられた。このときの血清で米国CDC により抗体上昇が確認され、Vero細胞でウイルスが分離できた。また、電顕上粒子も確認された。最初の患者は発症2週間前に、近くにある大量のコウモリが生息するElgon 洞窟に入っていることと、近くの森で動物や鳥に餌をやっていることなどが感染機会としてあげられたが、確固とした証拠はない。

(3)1987年 ケニア

ケニアの西方の公園(フランス人が感染したと思われる周辺)を訪れた少年が発症し、死亡した。二次感染はみられなかった。

(4)1999年 コンゴ民主共和国

4月にコンゴ民主共和国のWarsa 地区(ウガンダ国境近く)でウイルス性出血熱様症状の患者が発生し、23日に死亡した。検体(血液)は直ちに南アフリカ・ヨハネスブルグのウイルス研に送付され、マールブルグウイルスが確認された。同様な症状を示した他の4 名の疑似症例では陰性であった。同じころ、近くのDurbaでもウイルス性出血熱様の集団発生があったといわれるが、ウイルス学的確認はなされてはいない

世界的なパンデミックに警戒か!?

WHOのアフリカ地域ディレクター、マトシディソ・モエティ氏は

「感染確認過程における赤道ギニア当局の迅速かつ断固たる行動のおかげで、すぐに全力で緊急対応に動くことができた」と述べた

各国の水際対策が重要になってくるだろうとも言われている

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