日本のフィギュアスケート界でペアとアイスダンスは世界に通用する選手がいなかった。そんな中、ペアの”りくりゅう”ペア アイスダンスの”かなだい”ペアは世界に挑めるペアだ。そんな中、”かなだい”ペアの2人が引退を発表した。2人共、どうして競技生活からの引退という選択にいたったのか?
”かなだい”ペア結成から引退まで
19年9月
日本スケート連盟が高橋大輔選手の
アイスダンス転向を電撃発表した
村元哉中選手とカップルを結成し
20年1月から米フロリダ州へ拠点を移すことに
高橋大輔選手は
「さらなる高みを目指し頑張ります」とコメントしていた
2人の初戦は
コロナ下で国内選手のみの変則開催となった
20年11月のNHK杯で公式戦デビュー
映画「マスク」を演じたRD2位
ミスの出たFDで3位
合計157・25点で3位も高橋大輔選手は
「知らない世界が開けた」と語った
2戦目には
20年12月に転向後初の全日本選手権に出場
公式練習で村元が左膝を負傷するアクシデントがあり
強行したFDでは3位も合計151・86点で2位につけ
2人の技術の高さを見せつけた
高橋大輔選手は「こういう経験が次に生きる」とコメントを残している
結成2季目に入り
21年11月の日本勢最上位の6位だったNHK杯
2位のワルシャワ杯では日本歴代最高得点を更新
北京五輪最終選考会の全日本選手権で2位
優勝の小松原組と4項目の選考基準を
2項目ずつ分け合う形だったが五輪出場切符を逃した
それでも高橋大輔選手は
「もっと良い景色を見てみたい思いもある」と前向きなコメントを出した
世界的な舞台での大会では
22年1月には四大陸選手権で準優勝
3月には初の世界選手権に出場し16位だった
目標の10位には届かなかったが
村元は「世界と戦えるポテンシャルを持っているチーム」と語り
高橋も「完璧な演技をすればもう少し上にいけた」と話した
3季目となった今シーズン
FDでは高橋がシングル時代にも演じた
「オペラ座の怪人」に挑戦
GPシリーズ2試合に出場し
10月のスケートカナダ、11月のNHK杯とも6位
デニステン記念チャレンジでは国際大会初優勝を果たした
全日本に向けて
村元哉中選手は「何をしなくちゃいけないかが明確になった」
そして、12月の全日本選手権では
念願の初優勝を果たして世界選手権の切符をつかみ
23年3月、さいたま市で行われた大会では
こだわり続けてきた『オペラ座の怪人』のプログラムを
華麗にミスなく演じきって世界選手権では
日本勢過去最高に並ぶ11位に入りました
演技の直後、2人はリンク上で涙を流して喜び
「満足の演技ができた」と達成感を語りました
その後、シーズン最終戦となる4月の世界国別対抗戦に出場し
現役を続けるのか、2人の決断が注目されていましたが
5月1日に3シーズンを駆け抜けた
”かなだい”ペアは引退を発表しました
高橋大輔選手
フィギュアスケート男子を長年引っ張て来た
高橋大輔選手は全日本選手権を通算5回優勝していますし
オリンピックにも3度出場し
2010年バンクーバーオリンピックでは
銅メダルを獲得しました
2008~2009シーズンでは
右膝前十字靭帯断裂という大怪我により
1年間の休養を余儀なくされ
選手生命の危機に陥った時期があった
2014年のソチオリンピックシーズンを最後に
28歳で現役引退したが
2018年の7月
32歳で現役復帰
日本人男子スケーターでは過去最年長記録となり
2019年9月、村元哉中選手とアイスダンスのカップル結成を発表した
村元哉中選手
5歳のときよりスケートを始めた
村元哉中選手は全日本選手権に初出場し17位などの
成績をおさめ2014~2015年シーズンより
アイスダンスに転向した
野口博一選手、クリス・リード選手とパートナーを
組み様々な大会へ出場し
全日本選手権3連覇など日本のアイスダンス選手として
第一線で活躍していた
クリス・リード選手との方向性の違いにより
カップルを解消、その後アイスダンス転向を表明していた
高橋大輔選手とのカップル成立が発表され
3シーズンの期間、共に戦ってきた
引退の理由は?
2人は選手として一緒に引退を表明した
理由は今年2月に行われた四大陸選手権が
終了した後に
高橋大輔選手から村元哉中選手に伝えられたという
理由としては
高橋大輔選手の右膝に限界を感じたようで
練習に身体がついていかなくなったのが
一番大きな理由だったようだ
今シーズンは自問自答をしながら
ここまで来てしまったようで
今後の成長はできないと感じてしまったようだ
村元哉中選手は高橋大輔選手から
今シーズンをもって引退したいと聞いた時には
「自分も限界は感じていないが、これ以上に最高のパートナーはいないと思い、新しいパートナー探すという選択肢は出てこなかった。自分の中では目標にしていた記憶に残る演技ができたので次のステージを楽しみにしている」
と話し
2人の目には涙は見られなかった
高橋大輔選手は37歳と
日本フィギュアスケート男子では最高齢の選手として
フィギュアスケート界を盛り上げてくれました
これからの2人のスケートを
選手じゃなくなったとしても
見ていきたいと思いました
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